コツコツと、最短合格!!
どうも、こんにちは。 ローラボの上野です。
今回は、拙著『司法試験 もう無理と思ったら読む本』の中でも、個別指導を検討している方に特に読んでほしい「実務家から教わる」というテーマをもとに、司法試験・予備試験の勉強において、実務家講師から学ぶ意味をお話しします。
「司法試験の個別指導を受けるなら、実務家の先生がよいのでしょうか。」
「予備校講師と実務家講師では、何が違うのでしょうか。」
「自分はまだ初学者なので、実務の話を聞いても意味がないのではないでしょうか。」
こうした質問は、とても多いです。
先に結論を言います。
実務家から教わること自体が目的ではありません。大事なのは、抽象的な法律知識を、答案で使える形に変えられるかどうかです。
ですので、実務家講師が合う人もいれば、まずは体系的な基礎講義を受けた方がよい人もいます。
今日は、その切り分けを整理していきましょう。
司法試験で実務感覚が大事になる理由
司法試験は、条文や論証を覚えているだけでは、なかなか点数につながりません。
覚えた知識を、問題文の事実にどう使うか。
どの順番で、どの厚みで書くか。
ここが問われています。法務省が掲載している司法試験法でも、論文式試験では法的な分析・構成・論述能力が判定対象とされています。
司法試験・予備試験の論文答案で伸び悩む方を見ていると、次のような状態になっていることがあります。
- 条文や論証は覚えているのに、問題文の事実をどう使うか分からない
- 模範答案を読むと分かるのに、自分で書くと論理がつながらない
- 刑事実務基礎や民事実務基礎で、手続のイメージが湧かない
- 添削コメントに「事案に即していない」と書かれても、次に何を変えればよいか分からない
これは、知識量だけの問題ではありません。
知識を、具体的な場面で使う練習が不足していることが多いのです。
実務家から学ぶ価値は、ここにあります。
実務家講師は、条文や判例を説明するときに、「この知識は、実際の事件や手続のどこで問題になるのか」を、具体的なエピソードを交えて話しやすいのです。
もちろん、すべての実務家が受験指導に向いているわけではありません。
ただ、受験指導の経験があり、かつ実務経験もある講師であれば、抽象的な知識と答案上の使い方をつなげる説明がしやすいのです。
「実務家」という肩書きだけで選ばない
ここは大事なので、はっきり言っておきます。
実務家講師であれば誰でもよい、という話ではありません。
司法試験・予備試験の指導では、実務経験だけでなく、受験生の答案を読んで、合格答案との距離を言語化できる力が必要です。
たとえば、次のような説明だけで終わってしまうなら、個別指導としては少し弱いです。
「実務ではこうだから、こう覚えてください。」
「この論点は大事です。」
「もっと事案に即して書きましょう。」
もちろん、どれも間違いではありません。
しかし、受験生が本当に知りたいのは、その先です。
- どの事実を拾うべきだったのか
- 拾った事実を、規範のどこに当てるべきだったのか
- どの論点を厚く書き、どこを簡潔に処理すべきだったのか
- 次の答案で、まず一つだけ直すなら何か
ここまで落とし込めて、はじめて答案は変わっていきます。
ですので、個別指導を選ぶときは、講師の肩書きだけでなく、答案を材料にして、次の改善点まで一緒に決めてくれるかを見てください。
具体的には、次の三つです。
- 司法試験・予備試験の受験指導経験があるか
- 答案を読んで、改善点を言葉にしてくれるか
- 実務基礎や事実評価を、答案の書き方に落とし込めるか
この三つがそろっていると、実務経験が単なる肩書きではなく、答案作成に生きてきます。
実務家講師の個別指導が向いている人
では、実務家講師の個別指導が向いているのは、どのような方でしょうか。
大きく分けると、次のような方です。
1. 基本書や講義の内容は分かるのに、答案で使えない人
これは非常に多いです。
講義を聞いているときは分かる。
基本書を読めば、書いてあることも理解できる。
でも、過去問を前にすると、急に手が止まる。
この場合、足りないのは、もう一周インプットすることではなく、知識を答案に落とす練習であることが多いです。
実務家講師の個別指導では、たとえば刑事系であれば、単に規範を確認するだけでなく、凶器、負傷部位、時間、行為態様などの事実を、どのように評価するかまで確認できます。
民事系であれば、請求原因、抗弁、再抗弁の流れの中で、なぜその論点が出てくるのかを確認できます。
この「なぜここで問題になるのか」がつながると、答案はかなり書きやすくなります。
2. 実務基礎科目のイメージが湧かない人
予備試験では、民事実務基礎・刑事実務基礎が大きな壁になることがあります。
要件事実、事実認定、証拠、保全、執行、公判手続、捜査手続など、文字だけで読んでいると、どうしても抽象的に見えやすい分野です。
これは主に予備試験の実務基礎科目の話ですが、司法試験でも、事実認定や手続の理解は、答案作成の土台になります。
実務経験のある講師から学ぶと、こうした知識が、実際の手続の流れと結びつきやすくなります。
「この書面は何のために出すのか」
「この証拠は、どの事実を支えるために必要なのか」
「この手続を間違えると、実務上どのような不利益があるのか」
こうしたイメージが持てると、単なる暗記ではなく、答案上の理解として定着しやすくなります。
3. 添削コメントを読んでも、次の答案で何を変えるか分からない人
答案添削は、とても有用です。
ただし、添削コメントを読んで、自分で次の答案に反映できる人と、コメントは理解できるのに次の答案で同じミスを繰り返してしまう人がいます。
後者の場合、個別指導が合いやすいです。
たとえば、添削で「事実評価が薄い」と言われたとしましょう。
ここで大事なのは、「次は事実評価を厚くしよう」と反省することではありません。
次の答案で、どのような言葉に変えるかです。
単に「ナイフで刺した」と書くのではなく、刃渡り、刺した部位、回数、力の入れ方、相手との距離などを、規範との関係で評価する。
このように、コメントを具体的な書き方へ変える作業が必要です。
個別指導では、この変換作業を一緒に確認できます。
4. 社会人・地方・独学で、相談相手が少ない人
司法試験・予備試験は、孤独になりやすい試験です。
特に、社会人の方、地方で勉強している方、独学で進めている方は、自分の勉強の方向性が合っているかを確認する機会が少なくなりがちです。
この場合、個別指導は、講義を増やすためというより、現在地を確認する時間として使うとよいです。
今の答案で足りないものは何か。
次の1か月で、どの過去問を書くべきか。
短答、論文、論証暗記のどれに時間を振るべきか。
こうした優先順位を整理できると、限られた時間でも勉強が前に進みやすくなります。
まだ個別指導を急がなくてよい人
反対に、まだ個別指導を急がなくてよい人もいます。
たとえば、法律の全体像をまだほとんど学んでいない段階です。
この段階では、まず入門講義や基本教材で、憲法、民法、刑法などの全体像をつかむことが先です。
もちろん、初学者でも個別指導を使う意味はあります。
ただ、何も答案を書いたことがなく、何を相談したいのかも整理できていない状態だと、せっかくの1対1の時間が抽象的な相談で終わりやすくなります。
また、「講師に全部決めてもらいたい」という状態の方も注意してください。
個別指導は、丸投げのサービスではありません。
答案、教材、勉強時間、受験予定年度、苦手科目などの材料を出していただいた方が、指導は具体的になります。
個別指導は、受けるだけで伸びるものではなく、提出した答案と、その後の復習で伸びるものです。
ローラボの個別指導で確認できること
ローラボの個別指導は、オンラインの1対1形式です。
基本の流れは、次のとおりです。
- 事前課題に取り組む
- 授業で答案や関連知識を確認する
- 授業後に復習・解き直しを行う
単に「質問に答えて終わり」ではなく、予習、授業、復習をつなげることを大事にしています。
書籍で書いたのは、実務家から教わると、勉強が単なる暗記ではなく、実際の事件や将来の仕事とつながって見えやすい、ということです。
点でバラバラだった知識が、有機的につながる。だから記憶にも残りやすい。
その感覚を、答案の書き方にもつなげていくのが、ローラボの個別指導で大事にしているところです。
ローラボの個別指導では、たとえば次のような点を確認できます。
- 答案の三段論法が崩れていないか
- 論点に飛びつく前に、原則論を書けているか
- 問題文の事実を、規範との関係で評価できているか
- 実務基礎で、手続の流れをイメージできているか
- 社会人・学生それぞれの生活に合わせて、復習範囲を絞れているか
「自分の場合はどう使えばいいのだろう」と思った方は、こちらも参考にしてみてください。
司法試験・予備試験の個別指導(1対1オンライン)
相談前に準備してほしいもの
個別指導を受けるか迷っている方は、まず次のものを整理してみてください。
- 直近で書いた答案
- 今使っている教材
- 苦手科目
- 受験予定年度
- 1週間に使える勉強時間
- 添削でよく指摘されること
これらがあると、初回から話がかなり具体的になります。
反対に、これらが何もない場合は、まず短い問題でも構いませんので、答案を1通書いてみましょう。
答案があるほど、どこを直せばよいかがはっきりします。
「今の自分の答案を見せるのは恥ずかしい」と思うかもしれません。
でも、見せられる答案があるということは、すでに一歩進んでいるということです。
そこから、どこを直せば合格答案に近づくのかを一緒に確認していきましょう。
よくある質問
司法試験は実務家から教わった方がよいですか?
必ず実務家でなければならないわけではありません。ただし、答案の書き方、事実評価、実務基礎、刑事系・民事系の具体的なイメージで迷っている人は、実務経験のある講師から学ぶことで理解がつながりやすくなることがあります。
実務家講師の個別指導が向いている人はどんな人ですか?
講義や基本書の内容は分かるのに答案で使えない人、添削コメントを読んでも次の答案で何を直せばよいか分からない人、実務基礎や刑事系・民事系のイメージが湧かない人に向いています。
個別指導を受ける前に準備すべきものはありますか?
直近で書いた答案、使っている教材、苦手科目、受験予定年度、1週間に使える勉強時間を整理しておくと、初回から具体的な指導になりやすいです。
司法試験・予備試験は、知識の量だけで勝負する試験ではありません。
知識を、具体的な事案にどう使うか。
答案で、どの順番で、どの厚みで書くか。
そこを一つずつ直していくことが大事です。
実務家から学ぶ意味は、知識を現実の場面と結びつけ、答案で使える形に変えるところにあります。
必要な方は、ぜひ一度、現在地を確認してみてください。ご相談があれば、ぜひ。
今日も、コツコツと最短合格!!